一、「支払督促」とは?
突然、裁判所から封書が届き
中身を開けると「支払督促状」が・・・
「どうしよう・・・」
と慌てるお気持ちはわかりますが
いったん冷静になりましょう
今回は、「支払督促」について説明いたします
支払督促とは
「お金を貸している相手がなかなか支払いに応じてくれないので
裁判所からも返済を促してもらう」
という手続きのことをいいます
A「金払えー」
B「…」
A「おたく(裁判所)からも何か言ってやって」
裁「こう言ってますよ?
本当ですか?」
B「(…支払督促?)」
二、どうすればいいの?
支払督促状が届いたら
絶対に「そのまま放置しない」ようにしましょう。
支払督促が届くということは
あなたが何らかの支払いを滞らせている
ということなので
きっと何かの心当たりがあるはず。
仮にまったく身に覚えがないとしても
何もしないで放置しておくと
裁判で敗訴したのと同じことになってしまいます。
そして、相手はあなたの財産に対して
強制執行(差押え等)をすることができるようになるのです。
では、こうならないためにはどうすれば良いか?
「支払督促異議申立て」を行います。
これは、お金を借りた事実があろうとなかろうと
金額が正しかろうが間違っていようが
とにかく何が何でも絶対に申し立てるべきです。
支払督促状が届いてから14日以内に「支払督促異議申立て」をすれば
その後は正式な裁判に移行します。
裁判になれば相手方と話し合いをすることができるようになるので
自分の言い分を主張することができ
金額や支払方法について話し合って解決することも可能です。
ただし、あなたが本当にお金を借りていて
返済の見通しが立たないというのであれば
支払督促が届いた時点で
すぐに弁護士へ相談してみましょう。
三、督促異議の申立てってどうやるの?
督促異議の申立て自体は、非常に簡単です。
支払督促状が送られてきた封筒の中に
「督促異議申立書」が同封されているはずなので
日付、住所、名前、連絡先を書いて
数行程度の「言い分」を記入したら
簡易裁判所宛へ送るだけです。
ただし、上でも述べたとおり
督促異議の申立てをすると裁判に移行することが一般的なので
異議の言い分の内容については裁判を見据えて書く必要があります。
具体的には、
利息や遅延損害金の減額ないし免除や
分割払いでの希望等を記載することになります。
裁判になったら平日の日中にしか開廷されませんし
借りた事実が本当であれば
一時的に強制執行を免れたとしても
勝訴の見込みがない以上何らかの措置を講じる必要があります。
何度も言いますが
専門家へ相談するのは早いに越したことはありませんので
できるかぎり早く弁護士へ相談してみましょう。
(2017年2月24日 執筆)