「リースバック」とは?

住宅ローンを滞納したり,自己破産の手続きをしたりして

不動産(自宅)を処分しなくてはならない状況に陥った場合

もうその家に住むことはできないと思っていませんか?

ヾ(゚ε゚ )

 

不動産の売却を試みて残ローンの返済に充てるという任意売却の方法があることは

本サイト内でも紹介させていただいておりますが

任意売却とは,単に不動産を第三者に売るというだけの手段にとどまりません。

<(`^´)>

 

リースバック」と呼ばれる方法を使えば

自宅の所有権は手放すことになるものの

従前どおり住み続けることができます。

( ;゚Д゚)ナ、ナンダッテー!!(゚Д゚;(゚Д゚; )

 

(1)自宅を第三者へ売却します
(2)新しく買い取った第三者との間で賃貸借契約を結びます
(3)新たな買主へ賃料を支払い,住居として使用することができます

 

文字通り,Sell(売って)& Lease Back(賃借する,賃借しなおす)ことなので

「セル&リースバック(Sell and Lease Back)」と呼ばれたりもします。

マンマヤナイカ…( ;´・ω・)

 

メリット

(1)引っ越しをする必要がない

   任意売却を検討する上で一番懸念することになるのが,引っ越しです。

 ご本人にとってやはり一番良いのは,これまでと同じ生活環境で過ごすことができるということ。

 自宅を売却するとなれば,新たな生活場所を探さなくてはなりません。引っ越しの準備・作業だけでも大変ですが,その後の生活のことを考えるとやはり不安が付きまとうものです。また,学校に通うお子さんがいる場合ですと,引っ越し先によっては現在の学校区域から離れてしまい,転校を余儀なくされてしまうおそれがあります。仮に,同じ学校区域内に引っ越し先が見つかったとしても,引っ越しすること自体から「経済的に苦しんでいる」という周囲の目に晒されるかもしれません

 しかし,「リースバック」をすれば,従前どおり自宅に居住し続けることができるため,こういった心配は不要です。

 

(2)固定資産税等の負担がなくなる

 住宅を所有していた頃は,毎年市役所に対して納付する固定資産税を負担していましたが,リースバックでも不動産を売却して新しい所有者に所有権が移転することは変わりませんので,固定資産税納付の負担も新所有者に移ることになります。

 固定資産税に限らず,火災保険維持管理費,マンションであれば修繕積立費等その他所有者だったときにかかっていた費用の負担はなくなり,今後は毎月の賃料のみの支払いになります。

 

(3)将来的に買い戻すことができる

 現在はローンの返済が困難で売却を余儀なくされたとしても,リースバック後将来的に生活が好転したときに,その売却した不動産を買い戻す旨の特約を付けることで,自宅を買い戻して再び自分の所有にすることも可能です。

 

デメリット

(1)ローンの返済額よりも賃料が上回ることがある

 マンションと戸建てでは賃貸で借りる場合の賃料相場は異なるため,リースバック後の支払い額についてしっかりと事前に調査しておくことが肝要です。

 

(2)通常の任意売却よりも売却額が低くなることがある

 リースバックでは,特定の条件付きで購入を促さなければなりませんので,購入希望者にとっては,いわば若干の制約(例えば,購入者が住めない,貸す相手を選べない,将来買い戻す可能性がある等々)を受けることになります。

 したがって,平均的な市場価格よりも低めの金額に設定しなければ購入希望者が現れないということが少なくありません。

 また,将来買い戻す際も売却金額より高額になることが多いため,買い戻しを検討される方は,「何年後」に「金額がいくら」必要なのかを事前に把握した上で計画を立てる必要があります。

 

まとめ

 以上がリースバックの説明になります。

 今回は,任意売却が単に不動産業者が第三者へ売却するというだけではないことを知ってもらえれば結構です。

 せっかく購入したマイホーム,住み慣れた環境を離れたくない,でも住宅ローンの返済が厳しくて悩んでいるという方にとって,より良い解決方法が見つかる手助けとなれば幸いです。

 

(2017年3月17日 執筆)